AEROPRES

2012年08月10日 08時21分

IRPA ~国際放射線防護学会~ 発表「正確に測れる放射線測定器補助具と一般向け簡易放射線遮蔽ウエア等」

放射線量を正確に測れる補助具「バイオラバーRSM センサーポット」、 線量の高い場所での瓦礫処理・除染作業用簡易放射線遮蔽ウエア「バイオラバーRSM コア ウエア」、 放射線汚染物質サンプルの運搬時の安全性向上用シート「バイオラバーRSM マルチプルシート」
医療機器とマテリアル・イノベーターの山本化学工業株式会社(本社:大阪市 社長:山本富造)は、昨年の世界に類の無い福島原発事故を受け、原発事故現場はもとより、放射線量の高い地域向けに人体への放射線の影響を最小限に抑える、放射線遮蔽服及び素材の開発及び販売を致して参りました。

この度、これまで開発致しました放射線遮蔽製品を礎として、本年7月より本格的に実施されておりますがれき処理や放射性物質の除染作業、これらに伴う放射線量の正確な把握が出来る補助具や簡易の放射線遮蔽ウェアを製品化致しました。
世界の何処を見てもこれほど広範囲の地域でこれほど放射線汚染が広がった経験がない為、どこの国でも開発がされなかった放射線対策製品を世界に先駆け開発をしたこととなります。

少しでもその地域にお住まいの方々が安心出来る、「正確な放射線量測定値の把握」。
復興を促進する為のがれき処理や放射性物質の除染作業の実施に伴う「作業者の安全確保」。
がれき処理や放射性物質の除染作業前の放射性物質の採取と専門機関による正しい測定結果の把握は必要不可欠なものですが、採取された放射性物質の運搬時の安全確保が残念ながら現在は出来ておりません。「採取された放射性物質の安全な運搬と保管への配慮が必要です。」

そこで弊社では一般向けに下記の3つの新しい製品を開発致しましたのでご報告を申し上げます。

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《新商品》
①バイオラバーRSM センサーポット
放射線測定器で計測する際に、現行では雰囲気線量(空気中の線量)が同時に測定されてしまい、がれきや除染作業後の地表面等の放射線量が正確に計測出来ませんでした。
しかし、本品を使用することにより、対象物以外からの放射線を限りなく減衰させ、対象物が発する線量のみを正確に得ることが出来ます。

また軽量で小型化に成功したことで、土壌の線量計測だけではなく、壁面や頭上面などの対象物への計測も可能となりました。また表面のカバーは特殊ラバーを採用しているので、柔らかく持ちやすい上、使用後の洗い流しも可能です。

[性 能]
空間線量を約80~90%遮蔽

[使用方法]
放射線測定器のプローブ部(検知部分)を本品の内部に挿入し、内蓋にコードを通して、外
蓋をはめ込むだけで完了!

[製品情報]
サイズ:直径11cm × 高さ24cm 重量 約2.6kg

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②バイオラバーRSM コア ウェア
がれき処理や放射性物質除染作業者向けに初めて開発された簡易放射線遮蔽ウェアです。
放射線による被曝の影響を少しでも軽減するには、作業時間中放射線を遮蔽し、放射線被ばく量の軽減を行う必要があります。そこで原発事故処理作業者用に開発された素材RSMラバーを放射線の影響を受けやすい体幹部にのみ配置し、上下合わせて2キロ強にまで軽量化を行った作業性の向上に特化した簡易放射線遮蔽ウェアです。本品は、上半身用にコアプロテクター、下半身用にアンダープロテクターから成り、どなたでも一人で簡単に着用できます。

[性 能]
放射線遮蔽率 約90%以上(遮蔽素材の箇所)

[使用方法]
上下製品共に通常の作業着の下に着用します。
コアプロテクターは頭から被ります。アンダープロテクターはベルトパーツを腹部に巻き、
アンダーパーツを股の下に通してマジックテープにて留めます。

[製品情報]
コアプロテクター :F 重量 約1.2kg
アンダープロテクター:S・M・L・LL 重量 約1.0kg(サイズによって多少異なる)

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③バイオラバーRSM マルチプルシート
放射線汚染物質サンプル等を放射線測定機関まで運搬、保管する際にそれに関わる作業者の被曝を防止する為の安全確保シートです。

[使用方法]
2つのサイズの本品を複数組み合わせることによって、ご要望の運搬用ボックスに合わせた内貼りシートに利用できます。
またカバー内部のRSMラバーはハサミやカッターで容易にカット出来るので、好みに応じたサイズにして使用可能です。
さらに運搬後のサンプル保管時には人が通る側へ積層するように配置変更すれば、より安全な保管環境を生み出すことが可能となります。

[製品情報]
レギュラーサイズ:長さ76 × 幅21 × 厚み1.5mm 重量 約4.8kg
ハーフサイズ :長さ38 × 幅21 × 厚み1.5mm 重量 約2.4kg

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《今後の発展》
2012年5月14日より英国スコットランドのグラスゴーにて開催されましたIRPA 13(第13回 国際放射線防護学会)にて、弊社が昨年製品化致しました放射線遮蔽ウェア「バイオラバーRSM」の有効性と計測についての論文発表を近畿大学原子力研究所と共に発表致しました。また、これまで販売してきました放射線遮蔽ウェア及びシートと本日発表の3 製品の放射線対策製品を展示し、大変大きな反響がございました。おかげさまで世界各国の方々に弊社の放射線対策製品について認知して頂けました。
今後は、より安全で作業性に富んだ製品をご理解して頂けると共に、必要とされる状況に対応できる製品開発を続けていきます。

http://www.yamamoto-bio.com/rsm.html


<本件に関するお問い合わせ先>
山本化学工業株式会社
メディア企画部 山本辰二
TEL:06-6751-6134
E-mail:tatsuji@yamamoto-bio.com