2013年11月22日 21時32分
ユーラシア研究所

エネルギーが北東アジアを繋ぐ ーエネルギー輸送インフラストラクチャーと安全保障

公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA)・ユーラシア研究所共催パネル討論会
「エネルギーが北東アジアを繋ぐ ーエネルギー輸送インフラストラクチャーと安全保障」

 北東アジアは、今や世界三大エネルギー消費地の一つです。ところが、幾つかの重大な課題を抱えてもいます。例えば、天然ガス価格ですが、日本の輸入価格は欧州より5割ほど高いことがあります。

 広域の天然ガス輸送網もありません。産ガス国からのパイプラインも北東アジア国家間を結ぶパイプラインも存在しません。欧州では1970年代前後から多国間ガスパイプライン輸送が発展し始め、今では域内に縦横に敷設されていて柔軟で強靭な融通体制が確立されています。

 翻って我が国を見ると、多数の企業が天然ガスを輸入していますが、国内縦貫パイプラインは計画すら無い上、事業者間を結ぶパイプラインも皆無に等しく、また輸入業者同士が連携して輸出国に対応する動きも寡聞です。

 EUは結束して様々な措置を講じ、地域内のエネルギー安全保障の強化を図っています。市場の自由化と統合や代替エネルギーの導入促進などを進めることで、エネルギー産出国に有利に対峙する姿勢を打ち出しています。

 昨年度のパネル討論会では、エネルギー資源大国ロシアとの付き合い方を議論しました。今年度は、北東アジア地域の天然ガス輸送インフラストラクチャーを切り口とし、様々な視点から幅広く問題点を洗い出し、エネルギー協力が北東アジア地域の繁栄と平和の架け橋となり、延いては安全保障に繋がることに着目したいと思います。

 この討論が我が国のエネルギー政策の一助になれば望外の喜びとするところです。

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開会挨拶
ユーラシア研究所事務局長 蓮見雄
報告者
「ロシアの天然ガス資源と日ロ協力」
日本経済新聞論説副委員長 池田元博
発表者
「ロシアの北極政策」
防衛省防衛研究所米欧ロシア研究室長 兵頭慎治
「北東アジアの天然ガス輸送インフラストラクチャー」
㈱三菱総合研究所 政策・経済研究センター長 平石和昭
「ロシアの展開するパイプライン地政学」
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)調査部担当審議役 本村真澄
事例紹介
「エネルギー政策にみる欧州の絆と買い手としてのパワー」
立正大学経済学部教授 蓮見雄
「カスピ海沿岸諸国のエネルギー開発の現状
=カスピ海のエネルギーはどこに向かうのか?=」
日本エネルギー経済研究所研究主幹 杉浦敏廣
「中国とロシアのエネルギー協力」(論文参加)
英王立国際問題研究所客員研究員
オックスフォード・エネルギー研究所主任研究員 PAIK Keun-Wook
「モンゴル炭の開発輸送問題」
ERINA調査研究部主任研究員 Sh. エンクバヤル
討論
北東アジアのエネルギー協力と安全保障
総括
ERINA副所長 杉本侃
閉会挨拶
ERINA代表理事 西村可明
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〈日 時〉 2013年12月16日(月) 13:30 ~ 17:30
〈会 場〉 朱鷺メッセ2階・中会議室201
新潟市中央区万代島6-1
TEL. 025-246-8400
〈参加費〉 無料
〈申込方法〉
http://www.erina.or.jp/jp/Events/20131216info.htmより参加申込書
をダウンロードし必要事項をご記入の上、FAX(025-249-7550)にてお申し込みください。

参加申込み締切:2013年12月13日(金)
〈問合せ〉 企画・広報部 小宮 TEL(025-290-5545)

公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA)
〒950-0078
新潟市中央区万代島5番1号
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FAX 025-249-7550
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