2016年12月07日 15時17分
IASLC

世界の公衆衛生支援運動家が、たばこ規制を求めて団結

VIENNA, AUSTRIA, Dec 7, 2016 - (JCN Newswire) - 医師や公衆衛生支援運動家がたばこ会社に対抗し、消費者運動、公衆衛生、年金制度改革などを通じて団結し、大衆の健康に害をもたらすたばこの規制を求める運動がさらに拡大しました。たばこ会社が世界に与える健康被害を効果的に統制するため、本日、第17回IASLC 世界肺がん学会議(WCLC)で開かれた記者会見で、ブラジル、マレーシア、アイルランド、オーストラリア、およびウルグアイの公衆衛生運動家が、異なる戦略を発表しました。

Bronwyn King博士は、オーストラリアのメルボルンでPeter MacCallum Cancer Centre肺がん患者を治療する若き医師として、患者が喫煙により受ける悪影響を残念に思っています。患者の多くは子どものころから喫煙し始めました。さらに、彼女の患者を殺しているそのたばこ製品に、彼女の勤務先の病院の年金基金が彼女のお金を投資したことを知って、さらに驚きが大きくなりました。

「強制加入の年金基金を通じて、私はたばこ会社数社に投資し、一部の株を実際に所有しています。私は行動を起こすべきだったのに、何もすることができませんでした。」と、彼女は述べました。

このため、King博士は、たばこ抜きの投資を促進するために金融セクターのリーダーと協力して、たばこ抜きポートフォリオを創設しました。彼女はすぐに、金融エグゼクティブもまだ、たばこ問題の大きさに不安を感じ、この緊急なグローバル課題に対処するために自分たちの果たせる役割について深く考えていたことを知りました。

「このような理由から、今では基金全体の40%以上に相当する35種のたばこ抜き基金があります。間もなくさらに多くの基金が生まれ、それぞれのたばこ抜き基金の発表が、大衆の強い支持を得るでしょう。」と、彼女は述べました。

アイルランドのダブリンにあるTobaccoFree Research InstituteのLuke Clancy博士によれば、アイルランドではたばこ業界が、間接喫煙は大衆の健康には無害であると主張していますが、アイルランド政府はこの主張を却下し、職場での喫煙を全面的に禁止しました。これにはバー、レストラン、ビンゴホール、カジノなども含まれます。アイルランドは全国的禁止令を成立させた初めての国です。

「2004年のアイルランド禁煙法は、公衆衛生にプラスの効果を与えており、他のヨーロッパ諸国が追随すべきモデルとなっています。」と、アイルランドのダブリンにあるTobaccoFree Research InstituteのLuke Clancy博士は述べました。

Clancy博士は、アイルランド全国の禁煙と、早期死亡率の低下に関連が見られることから、計画と投資の元は取れたと報告しています。禁煙法の効果の研究によれば、全死因死亡率が13%低下し、虚血性心疾患が26%減少、脳梗塞が32%減少、慢性閉塞性肺疾患が38%減少しました。

King博士とClancy博士がそれぞれの国でたばこの利権と闘っている一方で、マレーシアのLincoln University CollegeのZarihah Zain博士は、たばこ製品が危険な中毒性製品として扱われるように、グローバル貿易協定を慎重に検討しています。

「グローバル貿易協定の主目的は、関税か非関税かに関わらずあらゆる形の障壁をなくすことで、国と国との間の商品とサービスの自由な移動を促進することです。しかし、この原則がたばこ製品にも適用されると、これらの協定で統制される国々の公衆衛生が損なわれます。」と、Zain博士は述べました。

「たばこは合法的な商品とは違って中毒性が高く、死亡や深刻な消耗性疾患の原因となり、すべてのがん発生原因の30%に相当します。たばこ業界などの業界には、特権を与えるべきではありませんし、公衆衛生を犠牲にして貿易協定から莫大な利益を得る恩恵を受けられないようにすべきです。」と、Zain博士は述べました。

たばこ規制は特にコスト効果が高い公衆衛生戦略で、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(WHO FCTC)のように、供給と需要を抑える国際法のある合法的消費者製品はたばこしかありません。しかしZain博士は、多くの自由貿易協定に、WHOの枠組みを上書きできる条項があると指摘しました。

WHO FCTCのVera da Costa e Silva氏は、記者会見の開始にあたって、たばこ規制のグローバルな状況や、大衆の健康に良くない貿易条約を作ろうとするたばこ会社の活動に対抗する施策イニシアチブを説明しました。

「世界のすべての人がたばこの煙から自由になり、バー、レストラン、公共施設などが完全禁煙となることを願っています。」と、彼女は述べました。

第17回IASLC 世界肺がん学会議では、たばこ規制が重要な役割を果たしています。IASLCに、多くの国の世界的に有名なたばこ規制の第一人者で構成される委員会が参加しています。

詳しくは http://wclc2016.iaslc.org/ をご覧ください。

http://mwne.ws/2g95ynK
写真:オーストラリアのたばこ抜きポートフォリオのBronwyn King博士、マレーシアのLincoln University CollegeのZarihah Zain博士、Human Rights and Tobacco Control Network会長のCarolyn Dresler博士、およびアイルランドのTobaccoFree Research InstituteのLuke Clancy博士が本日、第17回IASLC WCLCの記者会見に出席し、たばこ規制と肺がん撲滅の戦略について論じた。

https://youtu.be/1tmvagPtbNk
動画: 本日、第17回IASLC WCLCの記者会見で、ブラジル、マレーシア、アイルランド、オーストラリア、およびウルグアイの公衆衛生支援運動家が、たばこ会社が世界に与える健康被害を効果的に規制するための異なる戦略を発表した。

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