2018年12月14日 11時25分
日本高齢者アタッチメント協会

【バーチャルリアリティ(VR)でリアルに認知症体験】 「介護・医療・ヘルスケア関係者のための展示商談会」に体験ブース出展

ブースでは認知症の状態を体験するVRコンテンツを、ヘッドセットとスマートフォンを使って参加者に体験してもらいます。本コンテンツでは、映像は360度頭を動かして認知症で見られる『体験される障害』を体験可能です。「頼んだことができなくなる」「生活上のことがわからなくなる」など、代表的な認知症の状態ごとに3つのエピソードのがあり、そのうちの「頼んだことができなくなる」を体験することができます。自身が79歳の架空の人物となり、ソファーに座っていると娘に用事を頼まれる様子を再現しています。しかし、物事を理解できない状態になってしまい、自分のいらだちと娘のいらだちを体験することができます。

代表 林は、2015年に本コンテンツを制作しました。もともとあった講座に加え、VRにて実写版を作成し、一般から介護職、専門職向けのセミナーで公開しています。認知症による体験される障害(認知機能障害)は周囲から見えずらく、他人からは理解されにくい。そこで、認知症の人から見えるであろう世界を感じることで、理解を深め偏見を減らし、認知症介護のストレスを軽減させることが本コンテンツの狙いです。

日本高齢者アタッチメント協会URL
https://ninchishoucare.jp/wp


経済産業省の試算によると、介護関連の従事者数は15年が183万人で人材不足は4万人でした。しかし、25年には供給が215万人で不足は43万人に拡大。さらに団塊世代が85歳を超える35年には供給が228万人で不足が79万人に膨らむとしています。(※経済産業省による)※1

※参考資料http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180409004/20180409004-2.pdf

6割の介護事業所が従業員の不足を実感しており、その割合は今後も増加していくと想定され、主な従業員不足要因として、採用の難しさや離職率の高さが挙げられます。

介護職の離職率は16.9%と他の職種よりも高く、離職の原因の一つとして、心理的負担、身体的負担、仕事量に対する賃金の不満が多くあげられ、介護に対するストレスは85%以上の人が感じており、とりわけ認知症患者への対応にはほぼ全員の職員が何らかのストレスを抱えているという研究結果があります。

2012年に462万人だった認知症の人は、2025年には1.5倍の700万人になると推定され、65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれている(内閣府発表※による)。しかし、認知症による認知機能障害は、周囲から見えずらく、他人からはなかなか理解できません。そのため、介護者は認知症の人への対応にストレスを感じることが多いのです。これから先、「一億総活躍社会・介護離職ゼロ」を実現しようとすると、家族による介護を介護サービスで代替する必要があり、さらなる介護職の心理的・身体的負担が増加すると考えられます。

今回の出展では認知症疑似体験VRでスマホを装着したゴーグルとイヤホンを装着し、認知症による記憶障害や認識の変化が体験でき、認知症の人から見た世界、認知症の人が感じている世界を疑似体験することができます。認知症を正しく理解することで、認知症介護のストレスの度合いが大きく変わってきます。認知症患者への関わり方を理解し、介護職員の心理的負担・身体的負担などのストレスを軽減し、ひいては外国人人材を視野に入れ、人材不足の解決の一助を目指しています。

また、「無料体験ミニセミナー」では認知症の症状をVRとワークをまじえて30分ほどのミニセミナーでわかりやすく紹介。
その他、認知症の人から見えている世界をAR(拡張現実)で一部体験していただくことができます。

ヘルスケアIT展URL
https://care-show.com/healthit/

【ヘルスケアIT開催概要】
会 期:2019年1月23日(水)~24日(木)10:00~17:00
会 場:東京ビッグサイト 西3・4ホール
入場料:3000円 (招待状、事前登録により無料)
主 催:UBMジャパン

<無料ミニセミナー>
開催時間:両日とも13:00~、15:00~(内容はすべて同じです)
定  員:1回4名
講  師:日本高齢者アタッチメント協会 代表林炎子
お申込み:info@ninchishoucare.jpよりお問合せ下さい

■協会概要
日本高齢者アタッチメント協会は2014年に、認知症の理解を深め、偏見が減らす世の中になってほしいと発足。代表の林炎子は両親が自宅を開放して幼児から高齢者の介護施設を始めたため、小学校5年生から介護に関わり、中学生の時から複数の認知症の方の介護を手伝う。また、看護師として病院で働き経験を積み、2011年認知症の人に特化した介護保険下のデイサービスを開設。そこで感じたことは、認知症に対する理解不足と偏見による認知症介護の辛さでした。介護する家族も、認知症の人も辛くなっている現実を見て、認知症の適切な知識があり、認知症を正しく理解すれば、認知症介護は楽になるとの実体験をもとに、認知症疑似体験型のセミナーを開催しています。また現在認知症介護をしている人だけではなく、子供向けのセミナーや、30代~40代向けの親の介護に備えるセミナーも提供。今後は、さらに体験される障害(認知機能障害)である時間がわからなくなったり、場所がわからなくなる見当識障害などのVRコンテンツの制作も企画しています。また、さらに講師育成を本格化させる予定です。

【本件に関するお問い合わせ先】
団 体 名:日本高齢者アタッチメント協会
担 当 者:林炎子
電話番号:050-3567-1372
FAX番号:03-3916-6266
Mail:info@ninchishoucare.jp
URL:https://ninchishoucare.jp/wp