2020年03月16日 22時00分
ETIAS

ETIASはヨーロッパに渡航する日本人にどのような影響を与えるのか

東京, 2020年3月16日 - (JCN Newswire) - 世界で最も使えるパスポートを持つ日本の人は、現時点で191カ国にビザなしで渡航したり、または行った先でビザを取ったりすることができます( https://cutt.ly/EthDne5 )。

これまではヨーロッパのシェンゲン加盟国は、このビザなしで渡航できる国に含まれていて、ビザやその他の渡航許可を取得しなくても、この地域の国に入国し、この地域を行き来することができる状態でした。

しかし、2021年に欧州渡航情報認証制度(ETIAS:https://www.etias.co.jp/)が導入されると、それが変更になります。この制度が導入されるということは、日本からの渡航者については、シェンゲン圏を構成する26カ国に向かう前に、ETIAS渡航認証への申請が必要になるということです。

●ETIASとは何で、なぜ導入されるのか?

欧州渡航情報認証制度(ETIAS)は、外国人に対して、ヨーロッパのシェンゲン加盟国に入国する前に事前審査を行うプログラムです。ビザが免除される他の60カ国の人と同様に、日本の人にもこの制度は適用されます。

この制度は、ヨーロッパの境界を強化し、ヨーロッパの安全性を高めるために導入されるものです。現在ビザが免除されている国からのすべての渡航者を、シェンゲン圏への渡航許可を与える前に審査することで、これらの目的を達成します。

ETIASは、世界のテロリズムと戦い、潜在的な脅威となる人がシェンゲン圏に入ったり、ヨーロッパ全土を自由に動き回ったりすることを防ぐためにも役立つ見込みです。

渡航者に関するデータは、いくつかの国際的保安データベースと照合されます。この照合手続きには、SIS・VIS・EUROPOL DATA・INTERPOLがすべて参加しています。様々なデータベースを使うことで、完全なプロフィールを構成し、危険な人物が確実にEU圏内に入らないようにします。

ETIASのおかげで以前よりも安心してヨーロッパ旅行ができるのは、日本人渡航者の大きな利点と言えるでしょう。

●日本人がETIASに申請する方法

2021年からは、日本国籍の人がシェンゲン加盟国に渡航する前には、ETIASの認証を得ることが必要不可欠になります。

オンライン申請手続はシンプルで、大使館や領事館で面接を行う必要はありません。

日本人旅行者が申請資格を得るには、一連の基本的な要件を満たさねばならず、その中には以下のものを用意することも含まれます。

- 旅行が終わるまで有効なパスポート
- ETIASの手数料を支払うためのクレジットカードやデビットカード
- ETIASを受け取る(承認された場合)ためのEメールアドレス

上記の条件を満たしている場合には、ヨーロッパへの旅行を計画する日本からの旅行者は、個人情報や旅行計画に関する情報、そして安全に関するいくつかの質問に答えることで、日本人も使えるETIASに申請することができます。

承認されたETIASはEメールで申請者に送られますので、家などで事前に印刷した上で、申請に使用したパスポートと一緒に国境で提示してください。

●1. ETIASの申請処理には、どのぐらい時間がかかるの?

ETIASの申請処理は、短時間で終わります。日本からの申請者の大部分の人については、数分以内に申請が承認される見込みです。

ただし、場合によっては、申請処理に時間がかかる場合もあります。旅行開始から少なくとも72時間前までには申請することが推奨されます。

●2. ETIASの申請が却下された場合はどうなるの?

承認率は95%程度になる見込みですが、ヨーロッパのビザ免除制度への申請が承認されないこともあり得ます。

承認されなかった場合には、却下理由と共にその決定がEメールで通知されます。この決定には、上訴することができます。

前科のある渡航者の方は、そのせいで申請が却下されるか心配かもしれません。前科は案件ごとに検討され、ETIASの申請が必ず却下されるという訳ではありません。

●3. ETIASの有効期間は?

ETIASは、3年間または申請者のパスポートの失効のうち、先に起こる方の期日まで有効です。

日本からの観光客や出張で渡航する人は、180日のうち最大90日まで滞在することができ、入国や出国の回数に制限はありません。

●ETIASで日本人が渡航できる国はどこ?<

ETIASは、シェンゲン圏を構成するヨーロッパ26カ国で使用することができます。

承認されたETIASを持っていれば、日本からの渡航者は加盟国と加盟国の間を自由に行き来することができます。シェンゲン圏は、一度中に入ると、国境を気にせずに行き来できるようになっています。

つまり、それぞれの国に対して別々のETIASを申請する必要はないということで、1回の旅行でヨーロッパのいくつかの国を旅行したい日本人旅行者にとっては朗報です。

●1. 日本人旅行者に人気なヨーロッパの観光先

ヨーロッパを訪れる日本人旅行者は、日本とは大きく異なる文化を体験したり、ヨーロッパの豊かで多様な歴史を知ったりすることができます。

日本政府観光局によれば、2019年に日本人が最も多く訪問した国はドイツで、97,066回訪問されています。https://www.tourism.jp/en/tourism-database/stats/outbound/

ドイツで特に人気の観光名所には、以下のような場所が含まれます。

- ブランデンブルク門(ベルリン)
- シュバルツバルト
- ノイシュヴァンシュタイン城
- ベルリンの壁
- ケルン大聖堂

ドイツの他にも、日本人旅行者は特にオーストリアやフランスに魅力を感じることが多く、そのほとんどが大きな都市、そして、エッフェル塔やルーブル美術館などの観光名所を訪れます。

同じ調査によれば、スペインも日本で人気が高まっている観光名所で、宿泊件数が前年比で18.9%増加しました。都市の中でも、バルセロナは、アントニオ・ガウディの特徴的な建築、特に世界的に有名なサグラダ・ファミリアに興味のある日本人観光客にとって、特に魅力的です。

●2. ETIASがヨーロッパの小国への旅行に与える影響

モナコ、バチカン市国、サンマリノ、アンドラといったヨーロッパの小国を訪れる日本人旅行者にも、ETIASは必要です。

これらの国はシェンゲン圏には含まれていませんが、ETIASを採用している国からしか入国することができません。

アンドラに行くには、日本からバルセロナまで飛行機で行くことになるので、スペインに入国するためにETIASが必要になります。

バチカン市国やサンマリノについては、イタリアに入国するためにETIASへの申請が必要になりますし、日本からモナコに行くにも、フランスに入国するためにETIASが必要になります。

●日本人旅行者にとってのETIASの利点

先ほど申し上げた通り、2021年からは、渡航者に対する審査が行われ、他の渡航者や住民にとって危険だとみなされない人だけが渡航できると知っておくことで、日本からシェンゲン圏に安心して渡航することができます。

さらに、日本からの渡航者が恩恵を得られるETIAS申請手続の他の機能も多くあります。

まず、ETIAS申請がすべてオンラインでできることです。世界中のいろいろな国のビザ申請と違い、ETIASの申請を行うのに、領事館や大使館に直接行く必要はありません。必要なのは、インターネット接続だけです。

また、特筆すべきなのは、処理時間の短さで、ほとんどの申請は数分以内に承認されるので、承認に長い時間がかかる心配はありません。ごく一部の申請については処理に最大3営業日かかることがあり、追加文書が必要になる場合もありますので、早めに申請するのが良いでしょう。

日本からの観光客の方にとって、ETIASの最大の利点は、ETIASに1度申請するだけで、シェンゲン圏の最大26カ国を訪問することができることでしょう。日本からヨーロッパへのフライトには時間もお金もかかるので、1回の旅行で複数の国を訪問するのは、とても良いことでしょう。

●日本人の子どもが旅行する時もETIASは必要?

小さいお子様を連れて旅行する日本人のご家族の方が、ヨーロッパに行くのに未成年でもETIASを携帯することが必要なのか疑問に思うことは、よくあることです。親御さんや保護者の方は、18歳未満の渡航者でもETIASの取得が必須であることを知っておいてください。シェンゲン圏へビザなしで渡航できる60カ国のお子様も、親御さんと同じように、国境で有効なETIASとパスポートを提示するように求められます。

子どもが脅威をもたらす可能性は低いですが、すべての人にとって地域をできるだけ安全にするためには、国境を越える全ての動きを追跡する必要があります。

親御さんや保護者の方がお子様のETIAS申請を完成させるのにもわずか数分しかかからず、お子様の名前、国籍、生年月日などを入力することになります。

申請の状況に関する通知や承認された渡航認証を受け取るためのEメールアドレスは、大人の方のEメールアドレスにすると良いでしょう。

日本の未成年の方も、パスポートが先に失効しない限りは、1度承認されたETIASを3年間使い続けることができます。

日本から旅行する予定のある方は、まもなく実際にこの点が変更されることを覚えておいて、2021年からは旅行に出発する前にヨーロッパで使われるETIASビザ免除制度に忘れずに申請してください。ほとんどの申請は数分以内に承認されますが、処理時間が長くなる可能性を考慮して、3営業日以上前には申請することが推奨されます。

Helena Capdevila
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