2021年12月06日 09時03分
琴平バス株式会社

琴平町出身の芸術家・和田邦坊の作品で包む“ラッピングバス” 琴平バス 12月1日から大阪~琴平間で実証運行開始

■邦坊の包装紙で包み込まれたようなバス外観
和田邦坊のラッピングバスは、コロナ禍で大きな影響を受けた琴平町の観光復活に向け、観光庁「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」の採択を受けて取り組む事業者連携プロジェクト「琴平アーティスト&クリエイターinレジデンス」の一環で、同町の和菓子店「灸まん本舗石段や」(旧店名:こんぴら堂)と灸まん美術館(善通寺市)の協力により実現したものです。
邦坊が書き下ろした、こんぴら堂の包装紙で包み込まれたような外観は、灸まん美術館が所蔵する原画をもとにデザインしました。車体後部には邦坊が愛着を持って描いた金刀比羅宮門前の高灯篭の絵(原画は邦坊のデザイン台帳に添付されていたミニ団扇の絵)を取り入れています。

■バス車内後部にも邦坊作品を集めたギャラリーを設置
バスの車内は、後部座席を改造してKUNIBO Galleryを設置しました。展示作品は邦坊がプロデュースした民芸品や調度品、邦坊が考案した大判の丸亀団扇や風呂敷など。香川県民にお馴染みのパッケージ商品や絵葉書などの小物は、バスの停車時に観覧し、気になったものは現地でお土産として買うこともできます。

【和田邦坊プロフィール】
1899年生まれ。時事漫画家、小説家、商業プロデューサー、讃岐民芸館館長、デザイナー、画家として活躍。代表作は、お札を燃やす成金の風刺漫画、小説『うちの女房にゃ髭がある』など。戦後は、香川県民であれば誰もが知る物産品の数々をデザインし「香川のデザインは邦坊のデザイン」と謳われる。画家としての活躍もあり、デザイナーの剣持勇に依頼されて制作した障壁画《讃岐の松》は、現在も知事応接室に展示されている。版画家の棟方志功や彫刻家のイサム・ノグチなど世界的アーティストからも称賛される画業を残し1992年没。

【灸まん×和田邦坊と灸まん美術館について】
金刀比羅宮の参道に店を構える「灸まん本舗石段や」は昭和23(1948)年創業。看板商品のお灸の形をした「灸まん」は琴平名物として親しまれています。同店は創業時「こんぴら堂」という屋号で飴や煎餅の製造・卸をしていましたが、店主・位野木峯夫(故人)は新事業開始にあたって和田邦坊に協力を依頼。邦坊は峯夫の真摯な思いを受けて新商品の開発からプロデュースをすることになり、新しい店名や商品開発だけでなく、パッケージ、内装など様々な商業デザインを手がけ、琴平を代表する銘菓「灸まん」を作り上げました。
邦坊の業績を顕彰する文化施設である灸まん美術館は平成3年(1991)年開館。邦坊の生前から譲渡・購入した絵画だけではなく、遺族からの寄贈を受けた作品・資料・愛蔵品も多数公開。初代館長・位野木峯夫の遺志を継承して邦坊の作品・資料を収集・保管・展示し、関連する調査研究などを行っています。
 
【琴平バス株式会社】
本社:〒766-0001 香川県仲多度郡琴平町1228-1
代表者:代表取締役 楠木 泰二朗
資本金:6000万円
Tel:087-823-5678
URL:https://www.kotobus.com/
事業内容:一般貸切旅客自動車運送事業