2024年02月28日 05時50分
超音波システム研究所

部品表面の音響特性に基づいた超音波発振制御による洗浄技術

報道関係各位
                          2024年2月28日
                       超音波システム研究所
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部品表面の音響特性に基づいた超音波発振制御による洗浄技術
(オリジナル超音波洗浄システムの開発技術)

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超音波システム研究所は、
 対象物の表面を伝搬する超音波の音響特性に基づいた、
 発振制御条件を設定する、超音波技術を開発しました。

この技術は、対象物の超音波伝搬特性評価を行い
 効果的な、超音波機器の各種制御条件(周波数・出力レベル・・・)
 について、最適化ノウハウとしてコンサルティング対応しています。

超音波プローブの発振制御による
 「音圧・振動」測定・解析技術に基づいた、応用方法です。

対象物の表面を伝搬する振動モードに合わせた
 オリジナル超音波プローブを使用することで、
 狭い溝やエッジ部に伝搬する超音波の伝搬状態を制御します。

特に、伝搬現象におけるダイナミック特性を確認することで
 洗浄効果の不安定現象(バラツキ)に対する対応・調整が可能です。

音響特性に基づいた、メガヘルツのスイープ発振制御条件により
 低周波の伝搬特性や非線形性による高調波の伝搬状態について
 目的の超音波効果に合わせたダイナミック制御として実現します。

注:超音波の音響特性

対象物の特性
1)高周波特性
2)低周波特性
3)共振現象の発生特性
4)非線形現象の発生特性

超音波の特性
1)振動モードの検出(自己相関の変化)
2)非線形現象の検出(バイスペクトルの変化)
3)応答特性の検出(インパルス応答の解析)
4)相互作用の検出(パワー寄与率の解析)

ポイント1:液体に伝搬する超音波と弾性体に伝搬する超音波

間接容器を利用した洗浄・表面処理の標準的な装置について

洗浄に関しては、間接容器内の洗浄物に対して
 洗浄効果の高い効果的な超音波の刺激を行うために、
 各種相互作用を考慮した、制御・・・の設定が必要です。

そのためには、洗浄物の表面に伝搬する超音波の特徴に対する、
 超音波振動子・洗浄液・超音波水槽・間接水槽の影響を、
 音圧データの測定解析により把握して
 最適な制御設定(注)を行うことで実現します。

注:制御設定
 超音波・液循環のONOFF制御
 メガヘルツ超音波の(スイープ発振、パルス発振)制御
 洗浄物の揺動操作・・

現実的には、現状装置の音圧測定解析による超音波の特性と、
 洗浄物の特性評価に基づいた、メガヘルツの超音波発振制御条件を、
 最適化する事を推奨します。

注:水槽構造や設置方法・・により、超音波の特性が悪い場合には、
 水槽の改善、設置方法の改善を優先することが必要となります。
(水槽構造・強度バランス・・が悪い場合でも、対策は可能です)

具体的には、最低2本の超音波発振制御プローブにより
1本は、パルス発振制御(あるいはスイープ発振制御)
1本は、スイープ発振制御を行います。
2本以上のスイープ発振制御を組み合わせる場合、
 共振現象により非常に大きな音圧レベルの発生が可能になるので、
 注意が必要です。
(大きな共振は、スイープ条件によりコントロール可能です)

必要により、超音波発振制御プローブは、
 洗浄物・水槽・治具に取り付けることもあります

ポイント2:液体に伝搬する超音波と弾性体に伝搬する超音波

メガヘルツのスイープ発振制御により、液体は変化します。
水の場合、水分子が分解され、-OH置換基(ヒドロキシ基)の発生により、
 ラジカル反応で洗浄を促進します。

特に、10メガヘルツ以上のスイープ発振による効果は
 ナノレベルの高い洗浄を実現します。

溶剤の場合、適正な周波数範囲の確認実験により、
 効率の良い洗浄(化学反応の促進)が実現します。

弾性体の表面に伝搬する超音波は、波形・出力・スイープ発振制御により
非常に高い周波数の超音波が伝搬します
(例 60kHz~1MHzのスイープ発振でも、
 100MHzの伝搬状態が実現します)
この超音波刺激は、表面の応力緩和、
 金属組織の隙間にあるコンタミ除去、・・により、従来にない、
 均一な洗浄レベルを実現します。
 
ポイント3:液体に伝搬する超音波と弾性体に伝搬する超音波

基本的な考え方として、
 装置の振動モードによるエネルギーを効率よく利用するという方法です。

単純な利用では、低周波の共振現象になってしまいますが、
 音圧データの測定解析に基づいた、メガヘルツのスイープ発振制御により、
 洗浄に必要な音圧レベルと周波数範囲のダイナミック制御が実現します。

確認・管理方法は、
 音圧データの解析(自己相関・バイスペクトルの変化)です。

ポイント4:
 超音波発振(スイープ発振、パルス発振、・・・)システム
(低周波の共振現象と、高周波の非線形現象をコントロールする技術)

超音波システム研究所は、
表面弾性波による非線形振動現象を利用した
メガヘルツの超音波発振制御プローブ製造技術を開発しました。

2種類の非線形共振型超音波発振プローブによる、
スイープ発振、パルス発振、・・・の発振条件の設定により
高い音圧の共振現象と、
高調波の発生現象(非線形現象)による、
700MHz以上の高周波伝搬状態を実現しています。

超音波プローブ:概略仕様
 測定範囲 0.01Hz~200MHz
 発振範囲 1.0kHz~25MHz
 伝搬範囲 0.5kHz~700MHz以上
 材質 ステンレス、LCP樹脂、シリコン、テフロン、ガラス・・・
 発振機器 例 ファンクションジェネレータ

利用に関しては、デジタル制御による、
離散値的なファンクションジェネレータの特性を利用した
各種パラメータの設定がポイントです

非線形共振型超音波発振プローブを利用することで
共振現象による音圧レベルの制御範囲が大きく広がるため
従来の共振現象による音圧レベルとは大きく異なり
ダメージや破壊といった現象にならない
音圧測定解析に基づいた、制御設定の最適化が可能です。

ポイント5:超音波を利用した音響特性テスト・表面検査

対象物の音響特性に合わせた、
 メガヘルツの超音波伝搬状態に関する非線形現象を利用することで
 対象物に関する固有の音響特性を検出することが可能です。

特に、発振・受信の組み合わせによる
 応答特性を利用した
 ネジやボルト・・の精密部品や、ガラス・レンズ・・の
 精密洗浄部品の事前評価・・・に関して、
 超音波振動の新しい評価パラメータとして利用しています。


表面弾性波の伝搬現象に関する、測定・解析・評価に基づいて
 論理モデルを構成・修正しながら検討することで
 目的(評価)に合わせた効果的な利用実績から
 対象物の、音響特性として表現(注)しました。
注:
1)伝搬周波数特性  
2)音圧レベルの減衰特性
3)高調波・低調波の発生特性
上記に基づいて、効果的な超音波洗浄機の利用方法
1)発振周波数・発振出力の決定  
2)制御方法の決定
3)効果的な治工具、効果的な洗浄方法の決定
水槽や超音波振動子・・の特性評価についても対応しています。


興味のある方は、メールでお問い合わせください
技術(特許・ノウハウ)提供を含め、コンサルティング対応します


超音波「音圧測定解析装置(超音波テスターNA)」
http://ultrasonic-labo.com/?p=1722

超音波発振制御システム(20MHz)
http://ultrasonic-labo.com/?p=18817

超音波システム(音圧測定解析、発振制御)の利用技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=16477

超音波振動子のファンクションジェネレーター発振
http://ultrasonic-labo.com/?p=1179

超音波現象と論理モデルの統合
http://ultrasonic-labo.com/?p=14726

超音波による表面改質技術を開発
http://ultrasonic-labo.com/?p=1527

「オリジナル振動計測技術」を開発
http://ultrasonic-labo.com/?p=1421

超音波洗浄機の「流れとかたち・コンストラクタル法則」
http://ultrasonic-labo.com/?p=17107

メガヘルツの「音響流」制御技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=1197

特開2021-125866 超音波制御
http://ultrasonic-labo.com/?p=16309


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