2012年04月05日 12時00分
GlobalEnglish Corporation

GlobalEnglish社ビジネス英語インデックスにより、スキル不足と、2012年の国際ビジネスでの成功率の差があることが明らかに

グローバルな企業や団体のEnterprise Fluency(TM)を進歩させるクラウドベースのオンデマンドソフトウェアの提供をリードする企業、GlobalEnglish Corporation ( www.GlobalEnglish.com )は、職場におけるビジネス英語技能を評価する唯一のインデックスである年次ビジネス英語インデックス(BEI)の結果を本日発表しました。2012 BEIは、今年、企業生産性、業界、各国特有の経済に脅威を与えるビジネス英語技能不足について、明らかにしています。

- ブラジル、イタリア、日本、メキシコ、ロシア、トルコなどの国が不利に
- 労働者の10人に4人が、グローバル電話会議や英語のメールの読み書きで共有される基本的な情報を理解できず、複雑な状況や急激な変化に対応不能

10から15か国、あるいは20か国以上の母国語の違う国をまたいで事業を行っている企業はますます増えており、、世界のビジネスの会話の大半は、英語の非ネイティブスピーカーの間で交わされています。新興市場への拡大を通じて、国際ビジネスの成長が促進される時期に、お客様に対して英語で会話、プレゼンテーション、読み書き、販売、サービスを提供する能力が現在不足していることは、大手多国籍企業の業績に大きな影響を与える問題となっています。

2012 BEIでは、従業員のビジネス英語コンピテンシーを、入門レベルから上級まで1~10で採点してランキングを提供していますが、全世界の108,000人の受験者の平均BEIスコアは4.15でした。BEIスコア1.0は、簡単な質問や文章だけを使った読み取りやコミュニケーションが可能なことを表し、10.0以上のスコアは、英語のネイティブスピーカー並みに職場でコミュニケーションやコラボレーションができることを示しています。平均BEIスコアは昨年の第1回インデックスより全体的に下がり、4.46から4.15になりました。このような点数の低下は、現在のビジネス英語スキルは、昨今のグローバル経済の業績ニーズに対応するには不十分であることを示しています。

調査対象の76か国のグローバル労働者の10人中4人近く(38.2%)は、ビジネス英語初心者に分類されました。つまり、平均的な労働者は、仮想または対人型の会議中や、英語による専門的なメールの読み書き、グローバルビジネス環境の複雑さや急激な変化への対応が、できないということになります。対象国のグローバル労働者の大半(60.5%)のスコアは、4.0~7.0の間、つまり中級レベル以下となりました。これは、ビジネスでのディスカッションで積極的に役割を果たしたり、プレゼンテーションの準備やお客様またはパートナーとの交渉などの、比較的複雑な業務を実施できないことを示しています。

国際通貨基金(IMF)は、次の数年間の世界の成長の70%は、新興市場で起き、中国やインドはその成長の40%を占めると予測しています。2020年には、ブラジル、ロシア、インド、中国は、全世界のGDPの伸びの約50%を占めると予測されています。しかし、マッキンゼー・アンド・カンパニーによれば(1)、新興諸国の大学卒業生のわずか13%しか、グローバル企業の従業員としての適性を満たしていません。これは、英語スキル不足の第1の理由として挙げられています。

152か国26,000人のグローバル従業員に行った2010年度アンケートによれば(2)、英語の非ネイティブスピーカーのグローバル従業員の92%が、英語でのコミュニケーションが仕事に必要または重要と述べているにもかかわらず、現在の英語スキルが仕事で成功するのに十分だと答えている割合はほんのわずか(7%)です。

「ビジネス英語スキルの低さは、グローバル企業にとってよくないことであり、今年のビジネス英語インデックスでは、多くの企業が2012年中に望ましい業績目標を達成するのに苦労することが、示唆されています。」と、GlobalEnglish会長のTom Kahlは述べました。「英語スキルギャップに対応し、従業員が短期間に必要な技能レベルで業務を行えるようにすることは、多国籍企業にとって戦略的急務と考えられなければなりません。グローバルな企業・団体内でシームレスににコミュニケーションとコラボレーションを行う能力であるEnterprise Fluencyは、多大な財政面での向上ももたらし得ます。実際、Towers Watsonの研究では、効果的なビジネスコミュニケーションは、総株主利益率を47%向上しうるという結果となっています。」

アナリスト会社のBersin & Associatesの2012年3月のレポートでは(3)、ビジネス英語に戦略的かつ全社レベルで取り組んでいるEnterprise Fluencyのレベルの高い企業・団体は、ビジネスコミュニケーションへの取り組みがバラバラで付け焼刃の企業より、さまざまな分野のビジネスで成功する確率が非常に高いことが示されています。この研究によれば、ビジネス英語への取り組みレベルの高い企業・団体は、財政面での業績の高い確率が16倍、顧客ロイヤルティや満足度の向上などの顧客に関する成功評価でもよい業績を上げる確率が28倍、開発期間や変化への対応などのビジネスアジリティの評価で高い業績を上げる確率が86倍となっています。

低迷および急成長している経済圏や、BRICsが不利に

フィリピン1か国だけが、BEIレベル上級技能の範囲に入る7.0以上のスコアを獲得しています。このレベルは、ビジネス上のディスカッションで積極的な役割を果たし、比較的複雑な業務を行うことができることを示すものです。このことは、フィリピンの人口は、インドの10分の1でありながら、最近はコールセンターのハブとしてインドよりも成功している(4)ことから見ても、特に興味深い結果です。フィリピン以外の上位5か国は、ノルウェー(6.54)、エストニア(6.45)、セルビア(6.38)、スロベニア(6.19)となっています。

最新の世界銀行のGDPデータによれば、2011年と2012年に上位5位に入ったたった2つの国であるフィリピンとおよびノルウェーが、経済成長をしていることは、驚くに値しません。これら2つの国のグローバル労働者のビジネス英語能力の向上は、経済成長とビジネスの成功の継続を示す要素です。

低迷している経済大国(日本、イタリア、メキシコ)と、急成長中の新興市場(ブラジル、コロンビア、チリ)は、ビジネス英語技能で4.0以下のスコアとなりました。これは、グローバル市場で競争するのに不利であることを示しています。BRICs諸国4か国中3か国の、ブラジル(2.95)、ロシア(3.60)、中国(4.44)は、上位25か国に入ることができませんでした。インドは、BEIスコアが5.57となり、上位10か国に入りました。

グローバルな能力のシフトは、英語を話す国にもリスクをもたらしています。驚くべきことに、米国のグローバル労働者のBEIスコアは、当初の2011 BEIベンチマークの6.9から5.09に下がりました。これは、受験者の半数以上が、国外生まれのエンジニアや科学者であるためです。2012年に発表された米国商務省の報告書 によれば、科学、技術、エンジニアリング、数学(STEM)の分野で、米国で雇用されているグローバル労働者の5人に1人が、国外生まれです。(5)

スコア上位の業界セクターは専門サービスおよび金融サービス

2012 BEIスコア第1位で、2年連続で7.61となったある専門サービス企業は、アウトソーシングされた顧客ケアを国際的に提供している大手企業です。この企業は、営業員が高いレベルのビジネス英語技能を通じて、よりよいサービスを提供できるようにすることで、オファリングの質の高さを強調し、差別化を図っています。専門サービス(5.19)および金融サービス(4.68)セクターは、昨年実施された初回ベンチマークインデックスから、BEIスコアをやや向上しました。ビジネスがますますグローバル化するにしたがって、顧客企業は、サービスパートナーに、世界中のより多くの場所で、クラス最高のサポートの提供を期待するようになっています。

他にスコアの高かったセクターは、メディア/通信/エンターテイメント・セクター(4.6)および技術・小売セクター(4.5)で、2012 BEIの上位に近い数字となりました。2012 BEIのスコアが下位の業界セクターは、政府/教育/非営利セクター(3.11)、不動産・建設セクター(3.15)、製造・流通セクター(3.4)などです。このように点数の低い結果となった理由は、これら下位のセクターが従来、地元密着型であったために、雇用者がビジネス英語スキルの向上に力を注いでいないからであると思われます。

GlobalEnglish BEIは、多国籍企業が、国や地域、セクターなどをまたいで、ビジネス英語コンピテンシーの評価と比較を行う際や、関係各社や競合他社のビジネス英語コンピテンシーを評価するのに、価値の高いツールです。2012 BEI技能ランキングの対象となった76か国については、それぞれ1か国あたり50から13,000人の受験者のデータを使用しています。参加した多国籍企業216社のグローバル労働者は全員、2011年から評価されています。

2012年度BEI調査結果について、レポート全文、インフォグラフィック、プレゼンテーションなどをご覧になるには、 www.GlobalEnglish.com/business_english_index にアクセスしてください。

GlobalEnglish Corporationについて

GlobalEnglishは、グローバル経済で高い業績を推進するコミュニケーションとコラボレーションであるEnterprise Fluency(TM)を改善するソリューションを提供しています。Enterprise Fluencyの主要コンポーネントは、企業が、全世界のスタッフの互いのコミュニケーションやコラボレーションをさらに容易にし、国境をまたがる企業運営を可能にするため、全社にわたってビジネス英語スキルを向上する施策を適用できる能力を評価することです。

GlobalEnglish社は、BNPパリバ、Capgemini、シスコ、Deloitte、グラクソ・スミスクライン、ヒルトン、John Deere、P&G、ユニシスなど、全世界で500社以上の企業パートナーと提携しています。包括的なオンデマンドソフトウェアソリューションは、コラボレーション、メール作成、プレゼンテーションの準備など、英語による業務に職場ですぐに対応できるように、15言語で利用可能です。また、付け焼刃でないビジネス英語技能を確立する実績あるプログラムが用意されています。米国カリフォルニア州ブリスベンに本社があり、30か国に事務所があり、世界のどの国でも、多国籍企業をサポートできるようにグローバルにサービスを展開しています。

詳しい情報については、 www.GlobalEnglish.com をご覧ください。

(1) 出典:The Emerging Global Labor Market: Part II -- The Supply of Offshore Talent in Services, マッキンゼー・アンド・カンパニー, 2005年6月, http://www.mckinsey.com/mgi/publications/emerginggloballabormarket/Part2/executive_summary.asp

(2) 出典:The Globalization of English Report, GlobalEnglish Corporation, 2010年, http://www.globalenglish.com/m/why_globalenglish/globalization_of_english/

(3) 出典:Why Moving Communication Issues from Tactical to Strategic is Imperative in Today's Borderless Business Environment, Bersin & Associates, 2012年3月, http://bit.ly/EFMM_Report

(4) 出典:"A New Capital of Call Centers," ニューヨークタイムズ, 2011年11月5日, http://www.nytimes.com/2011/11/26/business/philippines-overtakes-india-as-hub-of-call-centers.html?_r=1

(5) 出典:The Competitiveness and Innovative Capacity of the United States, 米国商務省, 2012年1月. http://www.commerce.gov/americacompetes

Emilie Colker
マーケティング部長
GlobalEnglish Corporation
+1-650-246-6000
emilie.colker@globalenglish.com