2013年06月26日 10時11分
BIOTRONIK SE. Co. KG

BIOTRONIK社のハイブリッド薬剤溶出ステントOrsiroがXIENCE PRIME(TM)との非劣性を示す

BUELACH, SWITZERLAND, 2013年6月25日 17時05分 - (JCN Newswire) - BIOFLOW-II臨床試験の主要評価項目において、BIOTRONIK Orsiro Hybrid Drug-Eluting StentがAbbottのXIENCE PRIME(TM)と比較して非劣性であることが証明されました。これらの結果は、パリで開催されたEuroPCR2013のレイトブレイキングセッションで統括責任医師のStephan Windecker教授(MD) (スイスのベルン大学病院)により発表されました。

BIOFLOW-IIは、XIENCE PRIME(TM)との比較によるOrsiro薬剤溶出ステントの安全性と有効性を評価する前向き国際多施設無作為化試験です。主要評価項目は、留置後9か月のステント内晩期内腔損失径です。副次臨床評価項目は、標的病変不全(TLF:標的血管のQ波または非Q波の心筋梗塞[MI]、冠動脈バイパス移植[CABG]、臨床症状に応じて実施した標的病変血行再建[TLR])などです。血管造影追跡調査に加えて、血管内超音波(IVUS)および光干渉断層撮影(OCT)も9か月後に実施されました。臨床経過観察は、1か月後、6か月後、9か月後に実施し、最長5年まで継続されます。

2011年7月から2012年3月までの間に、欧州24施設で452人の患者が2:1比率 (Orsiro:XIENCE PRIME(TM))で無作為に登録されました。独立したコアラボで計測された9か月後の主要評価項目(ステント内晩期内腔損失径)の結果は、Orsiro群で0.10 ±0.32 mm、XIENCE PRIME(TM)群で0.11 ±0.29 mmとなり、非劣性仮説(p-valuse for non-inferior < 0.0001)を証明するものでした。他の9か月後の臨床評価項目については、有意差は報告されませんでした。TLF (Orsiro: 4.8% vs. XIENCE PRIME(TM): 5.3%)、心臓死(0.7% vs. 0.0%)、MI (2.4% vs. 2.6%)、TLR (2.1% vs. 2.7%)。また、両群ともステント血栓症は0%でした。すべての臨床イベントは臨床症状判定委員会(CEC)により判定されました。OCTサブグループ解析ではOrsiroのステントストラットの被膜率が統計的有意差をもって高いことが示されました(ストラットの被膜率: 98.3%-Orsrio vs. 97.5%-XIENCE PRIME(TM)、p value = 0.042)。

「XIENCE PRIME(TM)と比較して、Orsiroは9か月後の主要評価項目(ステント内晩期損失径)の非劣性を証明しており、この生体吸収性ポリマーによる薬剤溶出の効果を示しています。」と、Windecker教授は述べました。「プラットフォームの点においても心筋梗塞や血行再建の発生率が低く、ステント血栓症が報告されていないことから、安全性が高いとみられます。Orsiroのストラット厚の薄さとデリバリー性能の良好さは、現在のカテーテル治療で実施されている複雑なステント留置に有利となります。」

BIOFLOW-IIIの主要評価項目については、EuroPCR2013にて調整医師のJohannes Waltenberger教授(MD) (ドイツのUniversitatsklinikum Munster)により発表され、Orsiroの臨床的メリットについて説明されました。

BIOFLOW-IIIはOrsiroハイブリッド薬剤溶出ステントの国際前向き非無作為化多施設非盲検臨床研究です。主要評価項目には、12か月までの標的病変不全(TLF)、標的血管のQ波または非Q波の心筋梗塞(MI)、緊急の冠動脈バイパス移植(CABG)、臨床症状に応じて実施した標的病変血行再建(TLR)などがあります。事前設定されたサブグループ解析には、糖尿病、小血管(2.75 mm以下)、慢性完全閉塞(CTO)、急性心筋梗塞(AMI)が含まれます。

2011年8月から2012年3月までの間に、14か国43か所で1,356人の患者が登録されました。12か月後の主要評価項目TLFの結果は4.7%です。その内訳は心臓死1.3%、標的血管のMI 2.0%、緊急CABG 0.0%、臨床症状に応じて実施したTLR 2.7%です。

「このような多数の患者が登録されたレジストリの結果は、Orsiroがさらに広い範囲で複雑な患者に対しても、有効かつ安全であることを示唆するものです。」とWaltenberger教授は述べました。

2011年に発表されたOrsiroハイブリッド薬剤溶出ステントには、BIOTRONIKステント技術開発における最新の成果である独自ハイブリッドソリューションを採用し、PROBIO passive coatingでステントを覆い金属製ステントと周辺組織の接触を最低限に抑えています。またBIOlute active coatingは、リムス系薬剤と生体吸収性マトリックスを提供する生体適合性の高いポリマーが含まれています。これらは、先進的な薄いストラットと卓越したデリバリー性能で知られる高性能なPRO-Kinetic Energyステントプラットフォームの上に層状に施されています。

「BIOTRONIKはすでに、冠動脈用と末梢血管用の強力な製品ポートフォリオを提供しています。」と、BIOTRONIK血管インターベンション部門の販売および事業開発担当VPのAlain Aimonettiは述べました。「Orsiroハイブリッド薬剤溶出ステントが加わったことにより、弊社は世界で最も先進的な心血管インターベンション製品のポートフォリオを提供できるようになり、現在開発中の薬剤溶出型生体吸収性スキャホールドへの道を拓きます。」

BIOTRONIK SE & Co. KGについて

バイオトロニック社は世界を代表する心臓血管関連の医療機器製造業者の1つとして、ドイツのベルリン本社をはじめとして全世界に5,600人以上の従業員を抱え、100カ国以上にわたりビジネスを展開しており、数百万個の機器の植込み実績を誇っています。1963年にドイツ初の植込み型心臓ペースメーカーを開発して以来、BIOTRONIKは、市場にいくつものイノベーションを発表してきました。その代表的なものとして、2000年に米国で導入された世界初の心臓植込み型デバイスの遠隔モニタリングシステムであるBIOTRONIK Home Monitoring(R)や、2012年に欧州で認可された世界初の条件付きMRI対応植込み型除細動器および両室ペーシング機能付き植込み型除細動器などがあります。今年BIOTRONIKは50周年を迎えました。

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