San Francisco, 2013年12月11日 17時40分 - (JCN Newswire) - Linuxとコラボレーション開発の成長促進を目的とする非営利団体、Linux Foundationが、家庭や業界の「Internet of Everything」の採用とイノベーションを促進するために、現在最も幅広い業際コンソーシアムのAllSeen Allianceを設立したことを、本日発表しました。
Internet of Everythingは、デバイス、オブジェクトおよびシステムがシンプルで透明な方法で接続し、そのすべての間でシームレスな情報共有と協調的かつインテリジェントな運用を実現できるという概念に基づいています。どんな企業も単独でInternet of Everythingのサポートに必要なレベルの相互運用性を達成し、毎日の現実世界のシナリオに対応することはできないため、消費者と企業に新しいエクスペリエンスを提供するには、汎業界的な共同施策が必要となります。
ガートナーの予測によれば、「Internet of Things」により2020年までに世界経済に1.9兆米ドルの経済効果がありますが、AllSeen Allianceは、コネクテッドホーム、ヘルスケア、教育、自動車、エンタプライズなどの機能や対話性を各種ブランドとセクター間で向上し、「Internet of Things」をさらに拡大します。
AllSeen Allianceの創設メンバー企業には、世界有数の消費者エレクトロニクスメーカー、家電メーカー、サービスプロバイダ、小売業者、エンタプライズ技術企業、革新的スタートアップ企業、チップセットメーカーなどがあります。プレミアレベルメンバーには、ハイアール、LG Electronics、パナソニック、クアルコム、シャープ、Silicon Image、TP-LINKなどの企業があります。コミュニティメンバーは、Canary、シスコ、D-Link、doubleTwist、FON、ハーマン、HTC、Letv、LIFX、Lite-on、Moxtreme、Musaic、Sears Brand Management Corporation、Sproutling、The Sprosty Network、Weaved、Wilocityなどです。
「大規模な変革が起きている市場では、オープンソースソフトウェアとコラボレーティブ開発が技術イノベーションを加速することが実証されています。」と、 Linux Foundation事務局長のJim Zemlinは述べました。「このことは特に、ネット対応デバイス、システムおよびサービスにより、人とシステムの対話のあり方に関するインテリジェンスレベルが向上している消費者、工業および組み込み業界ではっきりしています。AllSeen Allianceは、家庭と業界におけるInternet of Everythingの進歩から生まれる機会を体現しています。我々はこの作業を主催し、ガイドすることに努めてまいりたいと考えています。」
AllSeen Allianceのメンバーは、オープンソフトウェアフレームワークのコラボレーションの一環としてソフトウェアおよびエンジニアリングリソースを提供します。これにより、ハードウェアメーカー、サービスプロバイダ、およびソフトウェア開発業者は相互運用可能なデバイスとサービスを作成できるようになります。このオープンソースフレームワークにより、ブランド、伝送層、プラットフォーム、オペレーティングシステムなどに関わらず、アドホックシステムは近接した製品をシームレスに発見し、動的に接続し、対話することができます。
初期フレームワークは、当初Qualcomm Innovation Center, Inc. (Qualcomm Incorporatedの子会社)により開発され、アライアンスに寄付されたAllJoyn(TM)オープンソースプロジェクトをベースにしており、メンバー企業とオープンソースコミュニティからの貢献によって拡張される予定です。AllJoynオープンソースプロジェクトにより作成された製品、アプリケーションおよびサービスは、メーカーやオペレーティングシステムに関わらず、Wi-Fi、電力線、イーサネットなどの各種伝送層を通じて、インターネットアクセス不要で通信できます。ソフトウェアはLinuxやLinuxベースのAndroid、iOS、Windowsなどよく使われているプラットフォームや、その組み込み版などで実行されます。初期コードベースは開発者向けウェブサイトから入手できます。 http://www.allseenalliance.org にアクセスして評価を開始してください。
このフレームワークをデバイスやサービスの共通言語として使用することで、インテリジェンスや相互運用性が向上する事例には、たとえばある家庭が玄関のドアに、フレームワークを組み込んだ小さなロックを取付けると、同様にフレームワークを組み込んだ他社製スマートライトやセキュリティカメラとシームレスに接続することができます。許可されていない人が侵入しようとすると、ライトが点灯しカメラが侵入者を撮影し、スマートTVに写真付きで通知します。一方で工場の製造現場では、動的に調整可能なシステムを備えた環境が求められるようになっていますが、フレームワークは自己認識型ネットワークを実現できますので、どの機器が新しく追加され、その機器にどんな機能やインターフェースが搭載されているかを常に学習し、新機器をすぐに製造工程の一部として動かすことができるという利点があります。
AllSeen AllianceはLinux Foundationの11番目のコラボレーションプロジェクトです。このプロジェクトは、業界やエコシステム間のイノベーション推進のために、共同開発の力を活用する独立資本によるソフトウェアプロジェクトです。Linux Foundationは史上最大規模のコラボレーティブソフトウェア開発プロジェクトのコラボレーションDNAを広め、重要なコラボレーティブおよび組織的フレームワークを提供しますので、プロジェクト主催者はイノベーションと成果に集中できます。Linux Foundationコラボレーションプロジェクトは、エンタプライズ、モバイル、組み込みおよびライフサイエンス市場などに広がり、技術業界の大手企業の多くから後援を受けています。
プレミアメンバーから寄せられたコメント
- ハイアール
「AllSeen Allianceは、デバイス、オブジェクトおよびシステム間の対話に限りない可能性を拓き、開発者やメーカーにさらに大きな市場機会を提供します。」と、ハイアール標準・特許部長のGuodong XUEは述べました。「弊社では機器ラインにAllJoynベースのフレームワーク実装を計画していますので、消費者エクスペリエンスを変革する先進技術を求めています。」
- LG Electronics
「AllSeen Allianceは、家庭内のオーディオ・ビデオ機器、家電、携帯電話、タブレットなどの各種デバイス間の通信を使って、ハードウェアメーカーのエコシステムを活性化し、消費者に実用的で有用なソリューションを提供します。」と、LG Electronicsスマートビジネスセンター長のRichard Choiは述べました。「これには、家庭用スピーカーから携帯電話への接続などのシンプルな機能から、スマートTVを通じた住宅全体のコントロールなどの洗練されたソリューションまで、いろいろなものがあります。アライアンスへの参加を通じて、ユーザー向けのイノベーティブな接続サービスを開発し、消費者にさらに価値をお届けしていきたいと思います。」
- パナソニック
「オープンソースソフトウェアとコラボレーションはイノベーションを促進することでよく知られています。我々は市場をInternet of Everythingに向けて動かしていくために、これらの原則を適用したいと考えています。」と、パナソニック常務取締役の吉田守は述べました。「AllSeen Allianceのコラボレーションを通じて、市場を推進するために必要な機会の基盤を新たに作り出しつつ、市場ニーズに直接対応することができるでしょう。」
詳しい情報と全メンバー企業一覧は http://www.allseenalliance.org をご覧ください。
AllSeen Allianceについて
詳しい情報については、 http://www.allseenalliance.org をご覧ください。
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