AEROPRES

2013年03月28日 13時47分

ISID、スマートフォン・タブレット向けエリア限定放送実験に成功

株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:釜井 節生)は、株式会社NHK エンタープライズおよび株式会社ビッグタウンズと共同で、株式会社モビリティランドの協力のもと、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で3月2日、3日に行われた「第25回モータースポーツファン感謝デー」において、一般来場者を対象としたスマートフォンおよびタブレット端末向けエリア限定放送の実証実験を行いました。
Tokyo, 2013年3月28日 11時00分 - (JCN Newswire) - 株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:釜井 節生、以下ISID)は、株式会社NHK エンタープライズ(以下NEP)および株式会社ビッグタウンズと共同で、株式会社モビリティランドの協力のもと、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で3 月2 日、3 日に行われた「第25 回モータースポーツファン感謝デー」において、一般来場者を対象としたスマートフォンおよびタブレット端末向けエリア限定放送の実証実験を行いました。本実験により、大規模イベント会場内の比較的広範囲においてエリア限定放送が実現できることが実証され、また来場者へのアンケートを通じて、サービス化に向けた有用性の検証が行われました。

■実験の目的■

サーキット場などの大規模なイベント会場では、観客は必ずしも会場全体を見渡すことができません。そのため観客席に設置された大型ビジョンの映像や、手元のスマートフォンなどからネット経由で情報を補完するケースが多く見られます。しかし、座席の位置によって大型ビジョンが見えなかったり、電波が混雑してネットに接続できなかったりと、十分な情報を得られないケースが発生します。

ISID はかねてより、特定エリア内の映像・データ配信技術の研究開発に取り組み、様々な実証実験を重ねてきました。今回の実験は、大規模イベント会場におけるエリア限定放送の技術的課題を解消するとともに、サービスとしての有用性やニーズを抽出し、早期の実用化につなげることを目的として実施しました。

本実験では、ISID が技術統括を担当し、エリア限定放送システムならびに専用アプリの検証を行いました。またNEP とビッグタウンズは企画・運営を担当しました。配信機材はシスコシステムズ合同会社より提供を受け、機材設置は住友電設株式会社の、技術運営は株式会社アクタスソフトウェアの協力を得て実施しました。

■実験概要■

鈴鹿サーキット敷地内の展示・物販エリアに、Wi-Fi の電波を用いて観客席の大型ビジョンと同一のコンテンツを配信し、同エリア内にいる来場者が、自身のスマートフォンやタブレットで放送を受信・閲覧することを可能としました。実験に当たっては、Wi-Fi によるIPv6※1 マルチキャスト※2 を利用して、Android 端末やiPhone、iPad に映像・音声・テキストを同時配信する、ISID 独自の放送技術を採用しました。今回は、エリア内の4 カ所にアンテナを設置し、各アンテナ間の電波環境を適切に構築することにより、本技術を用いたエリア限定放送実験としては最も広い約200 メートル四方への配信に成功しました。実験のポイントおよび成果は次のとおりです。

<実験のポイント>

1. アンテナを複数設置することにより、1つのアンテナではカバーしきれない広範囲に配信
2. iOS 端末とAndroid 端末に同時配信
3. 大型ビジョンと同一の映像・音声に加えて、字幕・静止画・テキスト情報も配信
4. Wi-Fi 電波が届く特定エリアのみに配信

<成果>

技術面:特定エリア内にアンテナを複数個設置し、1つのアンテナではカバーできない広範囲でWi-Fi マルチキャスト配信を行いました。これにより、さらに広いエリアでもエリア限定放送を実現できることが実証され、サーキットのほか、スタジアムやコンサートホールなどの大規模イベント会場や大型ショッピングモールなどでの実用化が期待されます。

サービス面:実験に参加した来場者へのアンケートおよびヒアリングの結果から、配信された映像の鮮明さや、専用アプリをダウンロードするだけで放送を受信できる容易さなどが特に高い評価を得たことが分かりました。さらに、イベント会場のどのような場所でどのようなコンテンツ配信が求められるかなど、サービス化に向けたユーザーニーズを広く収集することができました。

ISID は今後も、特定エリア内の映像・データ配信システムの早期の実用化を目指し、技術課題の解決に努めるとともに、ユーザーニーズおよびビジネスモデルの検証に取り組んでまいります。

<ご参考資料>

用語解説
※1 IPv6:Internet Protocol version 6 の略で現在普及しているIPv4 の次バージョンの通信プロトコル。IPv4 は約43 億個分のIP アドレスを識別できるが、70 億人と言われる世界人口よりも少ない。加速度的なインターネットの普及に伴いIPv4 アドレスの枯渇が現実のものとなり、はるかに巨大なアドレス空間を持つIPv6 の利活用が始まっている。
※2 マルチキャスト:1 つの送信点から特定の複数受信点に同一内容のパケットを送信する場合に利用する技術。1 対1 の通信であるユニキャストに対して、伝送の手間と利用帯域を減らすことができる。通信経路のネットワーク機器がマルチキャストに対応している必要がある。

関連プレスリリース
- ISID、スマートフォン向け Wi-Fi 利用放送と エリアワンセグ放送を組み合わせた放送実験に成功~さっぽろ雪まつり会場で、マルチデバイス・多地点対応のエリア限定放送を同時配信~(2013 年2 月14 日)
http://www.isid.co.jp/news/2013/0214_2.html

<電通国際情報サービス(ISID) 会社概要>
社名: 株式会社電通国際情報サービス(略称: ISID)
代表者: 代表取締役社長 釜井 節生
本社: 東京都港区港南2-17-1
URL: http://www.isid.co.jp
設立: 1975 年
資本金: 81 億8,050 万円
連結従業員: 2,228 人(2012 年3 月31 日現在)
連結売上額: 638 億6,900 万円(2012 年3 月期)
事業内容: 1975 年の設立当初から顧客企業のビジネスパートナーとして、コンサルティングからシステムの企画・設計・開発・運用・メンテナンスまで一貫したトータルソリューションを提供してきました。IT Solution Innovator をビジョンとし、金融機関向けソリューション、製品開発ソリューションをはじめ、グループ経営・連結会計、HRM(人事・給与・就業)、ERP、マーケティング、クラウドサービスなど、幅広い分野で積極的な事業展開を図っております。

* Wi-Fi は、Wi-Fi Alliance の登録商標です。
* Android は、グーグルインコーポレイテッドの商標または登録商標です。
* iOS、iPhone、iPad はApple Inc.の商標です。
* 本リリースに記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。

【実験内容に関するお問い合わせ先】
株式会社電通国際情報サービス
コミュニケーションIT 事業部 西川、稲本
E-Mail: dv-info@isid.co.jp

オープンイノベーション研究所 戸田
E-Mail: dv-info@isid.co.jp

【本リリースに関するお問い合わせ先】
株式会社電通国際情報サービス
経営企画室 広報担当 李、清水
TEL: 03-6713-6100
E-Mail: g-pr@isid.co.jp

概要: 株式会社電通国際情報サービス