AEROPRES

2014年10月06日 09時52分

変貌するCIOとシステム部門の役割

マーカスエバンズが開催するCIO Japan Summit2014に議長としてご参加頂く木内氏にお話をお伺いしました。
Tokyo, 2014年10月6日 9時00分 - (JCN Newswire) - マーカスエバンズが開催するCIO Japan Summit2014に議長としてご参加頂く木内氏にお話をお伺いしました。

インタビュー: 株式会社オラン 代表取締役社長 木内 里美氏

「CIOの役割で最も重要なことは、ビジネスのデザイナーであることだ。」と語るのは株式会社オラン、代表取締役社長の木内里美氏。今回は、木内氏に「変貌するCIOとシステム部門の役割」について伺いました。

- 今後の情報システム部門のあり方をどのようにお考えですか。

今後、守りの情報システム部門は存在意義が薄れ、より戦略的な情報システム部門が求められるようになることは間違いありません。経営の要求はバックからフロントへシフトしており、データマネジメント、データアナリティクス、デジタルマーケティングにも積極的に関与していかなければならないでしょう。そもそも、かつては「電算部」そして今では「情報システム部門」といういかにも守りの象徴のような部門名さえ相応しくなくなり、すでに経営戦略部門や業務改革部門に位置づけられるべき組織です。未だに管理部門の一機能として位置づけられているようでは、市場の変化に対応した情報システムの構築も利活用も望めません。マーケットの最先端にいつもアンテナが張られているのが情報システム部門でなければならないからです。

- 日本のCIOが今直面している課題とは。

日本でCIOという経営職務が言いだされてから15年以上が経過し、企業におけるCIOの認知も広がり位置づけや役割も定着してきました。日本政府が「世界最先端IT国家創造宣言」を閣議決定する背景にはITの持つ戦略的ポテンシャルがあるからです。しかし環境の変化やITの進化は速く、迅速、かつ的確に即応していくことは容易ではありません。セキュリティ一つをとっても、昨今の標的型サイバー攻撃の凄まじさは巧妙かつ執拗で容易に防御できるものでありません。入口対策は難しく、出口対策で凌ぐと言う窮余の策が現状です。マネジメントの悪さから、大量の個人情報の漏えいやWeb改竄なども絶えません。更にスピードを求められる経営では事業の拡大と進展のためにM&Aが盛んに行われ、企業文化の統合とともにシステムの統合が求められます。特に製造業を中心にグローバルシステム統合やグローバルガバナンスも必須課題であると考えます。

- そういった課題に対するご提案やご意見をいただけますか。

CIOの役割で最も重要なことは、ビジネスのデザイナーであることです。そのためには経営を俯瞰した目でマーケットや事業や業務を知り、ビジネスの最適を目指すための仕組みをデザインし、作り込まなければなりません。情報システムを作ると言うような狭い思考ではなく、経営の仕組みを作ることに貢献しなければならないのです。他方、CEOを含めて経営者はITというテクノロジーに理解がなければならず、テクノロジーはソリューションプロバイダーに丸投げという状況では経営を動かす仕組みはできません。今からプログラミングを学ぶというのは難しいかもしれませんが、そのセンスは必要です。コンピュータ技術を理解し、技術の動向やその技術を体感する好奇心もなければ進展の速いITを駆使することはできません。今では日本が得意とする製造物のほとんどはコンピュータで制御されています。『それは生産担当の役員の仕事だ』ではCIOは務まりません。エンタープライズにしても組込みにしても原理が異なっているわけではなく、それを理解しないでビジネスのデザインは出来ません。

マーカスエバンズサミットについて

マーカスエバンズサミットは、各企業の役員・部門長の方々とソリューションプロバイダー企業間の戦略的な情報共有・異業種交流の架け橋を、世界に先駆けて行っています。世界有数のビジネス戦略、各業界大手上場企業のシニア・マネジメント層による基調講演やケーススタディー並びにパネルディスカッションにて、幅広く議論いたします。個別ミーティング・スケジューラー・ウェブサイト上にて、現在のビジネス環境下における課題に合わせ、スポンサー企業とデリゲートの方々との間でOne-to-One Meetingsを、事前にアレンジしていただくことが可能です。世界中のリゾート地において開催され、数多くのネットワーキングの機会、交流の場を設けており、それぞれの業界の最新動向及び企業間の情報交換が効果的に行うことができるよう綿密に構成されています。

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猿渡 映有
アジア太平洋地区サミット マーケティングマネージャー
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