AEROPRES

2015年11月26日 14時42分

英国国立原子力研究所とキュリオン社が、GeoMelt(R)ガラス固化システムの最初の試運転を英国国立原子力研究所セラフィールド中央研究所での導入に先立ち完了

英国国立原子力研究所(NNL)とキュリオン社は、2016年にセラフィールドサイトの英国国立研究所セントラルラボにフルスケールのGeoMelt(R)ガラス固化施設(ICV(TM))を設置する共同プロジェクトを進めておりますが、共同プロジェクトの主要なマイルストーンを発表しました。
TOKYO, Nov 26, 2015 - (JCN Newswire) - 【英国ウォーリントンおよび米国カリフォルニア州アーバイン、2015年11月17日(現地時間)】英国国立原子力研究所(NNL)とキュリオン社は、2016年にセラフィールドサイトの英国国立研究所セントラルラボにフルスケールのGeoMelt(R)ガラス固化施設(ICV(TM))を設置する共同プロジェクトを進めておりますが、共同プロジェクトの主要なマイルストーンを発表しました。セラフィールドの模擬廃棄物に関して、英国原子力廃止措置機関(NDA)の費用で実証試験を完了し、試運転調整のフェーズのうち、非放射性廃棄物に関するフェーズを完了しました。システムは、最終試運転調整とその後の商業運転のため、解体されてセントラルラボに輸送されます。英国国立原子力研究所とキュリオン社は、2016年にシステムの設備能力を引き上げる予定です。

英国放射性廃棄物インベントリーには、GeoMelt(R)で熱処理をすることが可能な300,000トンを超える中レベル廃棄物および低レベル廃棄物が存在します。ジオメルトは、様々な種類の廃棄物を同時に処理できる特別な能力を有しているため、汚染土壌や無機イオン交換メディアといった負の遺産を、ガラス形成剤という正の資産に、転換することができます。GeoMelt(R)は、廃炉措置中のプラントの多くに存在する放射性アスベストの処理にも適しています。

英国国立原子力研究所の廃棄物管理および廃炉措置担当ディレクターであるニック・ハニガンは、次のように述べています。「我々のコア・ミッションの一つは、英国の原子力施設において、現状では処分方法が確定していない難しい廃棄体を含め、廃棄体の管理・処分にかかるライフサイクルコストをいかにして改善するかどうか評価することです。GeoMelt(R)施設が非放射性の試運転調整を達成したことは、このことについて、重要なマイルストーンであると考えています。さらに、このたびのキュリオン社との協力を通じて、世界レベルの科学者およびエンジニアが結集し、有害廃棄物と放射性廃棄物の処理を加速させることができます。」

システムは、安全かつ確実に始動し、設計目標を達成しました。このたびの試運転の成功は、予通電システムチェックや安全性評価を大規模に行った結果であり、GeoMelt(R)が1990年代より米国、英国、日本、オーストラリアで生成した26,000トンを超えるガラスから得られた実績を反映したものです。

英国国立原子力研究所のGeoMelt(R)システムは、小規模の試験溶融物と実規模(フルスケール)の溶融物を3 m3の処分容器に収容できるよう設計されました。これにより、ガラス固化を使用して、放射能汚染廃棄物およびその他の有害廃棄物ストリームを実証、試験、処理する柔軟性の高い独自のプラットフォームが実現します。2016年にキュリオン社と英国国立原子力研究所は、システムの全処理能力を200トン超の最大年間処理能力へと引き上げ、追加システムの設置を検討します。他のプロセスとは異なり、GeoMelt(R)は廃棄物を減容し、梱包・貯蔵・処理・輸送・処分にかかる費用を抑えることができ、耐浸出性に優れた廃棄物形態を生成します。その結果、廃棄物ストリームを管理し、処理するためのライフサイクルコストが低減されます。

キュリオン社の創業者であるジョン・レイモントは、次のように述べています。「世界中の放射性廃棄物に対するソリューションを開発するイノベーションハブとして知られるようになった英国国立原子力研究所と協力し、セントラルラボにGeoMelt(R)システムを設置することを誇りに思います。米国、日本、欧州の原子力関係者が英国国立原子力研究所での成果に注目しており、私たちは世界の原子力市場の実証プラットフォームとして、この新システムを使用していくつもりです。」

昨年、英国国立原子力研究所は放射性廃棄物および放射性物質の浄化と管理に関して協力することを目的として、英国原子力廃止措置機関、米国エネルギー省原子力エネルギー局および環境管理局との協定に参加しました。

英国国立原子力研究所について

英国国立原子力研究所は、燃料製造、発電、再処理、廃棄物処理・処分を含む全ての核燃料サイクルを網羅する幅広い技術製品およびサービスを提供しています。その業務の大半はイングランド北西部にあるサイトに集中しており、西カンブリア州で2番目に大きな産業雇用主となっています。

燃料サイクル全体における原子力経験は1万人年を超え、世界トップレベルの原子力研究開発施設と相まって、英国の原子力産業が安全かつ効率的に費用効果の高い方法で運営するための専門技術を提供します。詳細については、 www.nnl.co.uk をご覧ください。

キュリオン社について

キュリオン社は、よりクリーンな未来を目指して、放射性および有害廃棄物にアクセスし、分離し、安定化させ、環境中から隔離する技術ソリューションを構築しています。キュリオン社の技術およびエンジニアリング能力は、世界中で最も困難な原子力・有害廃棄物について、ソリューションを提供します。キュリオン社は2008年に設立され、カリフォルニア州、ワシントン州、コロラド州、アイダホ州、テキサス州で8カ所の施設を運営し、英国ウォーリントンと東京に子会社を置いています。詳細については、 www.kurion.com をご覧ください。

報道機関からのお問い合わせ先

英国国立原子力研究所:
Adrian Bull
+44 (0)7894 836 553
adrian.j.bull@nnl.co.uk

Gareth Thomas
+44 (0)7740 819 728
gareth.x.thomas@nnl.co.uk

キュリオン社広報代理
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