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2012年07月21日 04時36分

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2012 奮闘する長編部門ノミネート国内3作品 中野量太監督『チチを撮りに』・奥村盛人監督『月の下まで』・浅沼直也監督『Heart Beat』

2004年の開催当初より、世界に先駆けてデジタルシネマにフォーカスし、才能ある映像クリエイターの発掘・支援に取り組んできている「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」(主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会ほか)。 連日、長編・短編ともに良質な作品の上映と、監督登壇によるQ&Aセッションではどの作品も観客から熱いメッセージが多く寄せられています。長編コンペティション部門・国内作品にノミネートされた3監督の作品への思いをこめたメッセージが届きました。
2012年7月21日
報道関係者 各位

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2012
奮闘する長編部門ノミネート国内3作品
中野量太監督『チチを撮りに』・奥村盛人監督『月の下まで』・浅沼直也監督『Heart Beat』

2004年の開催当初より、世界に先駆けてデジタルシネマにフォーカスし、才能ある映像クリエイターの発掘・支援に取り組んできている「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」(主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会ほか)。
連日、長編・短編ともに良質な作品の上映と、監督登壇によるQ&Aセッションではどの作品も観客から熱いメッセージが多く寄せられています。長編コンペティション部門・国内作品にノミネートされた3監督の作品への思いをこめたメッセージが届きました。

■『チチを撮りに』 監督・脚本:中野 量太(なかの・りょうた)〔2012年制作/74分〕
幼いころ出て行った父に会うのはちょっぴり不安…。母娘たちの人情悲喜劇。
 17歳の女子高生、東村呼春はフリーターの姉・葉月と母の3人で暮らしている。ある時、母が14年前、女性と一緒に家を出て行った父親が末期ガンで余命わずかだと語り出す。更に二人に父親に別れのあいさつをし、その際デジカメで父の顔を撮影してくるよう言い付ける。翌日、二人は電車の乗り継ぎ、父が入院中の病院を目指すが、それと入れ替わるように母親の元には以外な連絡が入ってくる…。
○出演:渡辺真紀子、柳英里紗、松原菜野花、滝藤健一、二階堂智、
小林海人、今村有希、星野晶子

監督■中野 量太
1973年 京都育ち。大学卒業後「映画監督になる」と飲み屋のトイレに書き残し上京、日本映画学校に入学し3年間映画作りの面白さに浸る。卒業後はマイペースで数本の自主映画を制作、数多くの賞を受賞。2008年、文化庁若手映画作家育成プロジェクトに選出され、35ミリフィルムで制作した短編映画『琥珀色のキラキラ』が高い評価を得る。独特の感性と視点で《家族》を描き続ける。

<中野 量太監督からのメッセージ>
これまでの作品はすべて“家族”をテーマにした悲喜劇を作り続けています。それは、よくあるホームドラマではなく、新たな視点や角度から見ることで、まったく違う世界が見えてくる家族ドラマを作たいと常に感じています。目指すのは、喜びと悲しみが表裏一体となった本当の意味での“笑い”が存在する重喜劇。一生懸命生きる人間の持つ愛しさや切なさ、輝きを描き、すごくミニマムな世界が基点になりながら、いまある社会、最後には世界に繋がる…。そういった世界中の人々に届くような普遍性をもった映画を作りたいと思っています。

■『月の下まで』 監督・脚本:奥村 盛人(おくむら・もりと)〔2012年制作/96分〕
障害を持つ息子に対峙するチチの葛藤。その人間模様に、いつまでも心が震える…。
 高知県黒潮町で漁師をしている明神勝雄は、障害を抱える一人息子の雄介と、年老いた母親セツと3人で生活している。だがある日、セツが死んでしまったことで状況が一変する。買ったばかりの漁船の支払いも残っているのに、雄介の世話に追われ漁に出られなくなってしまう。勝雄の幼なじみ・多恵やその娘・恵理が救いの手を差し伸べてくれるものの、学校からの呼び出しや万引きなど、雄介のトラブルに振り回される中、勝雄は雄介に徐々に殺意を抱いてしまう。追い詰められた勝雄の元に、家族を捨てた元妻・美砂子が現れ、雄介を引き取ると言い出すのだか…。
○出演:那波隆史、松澤匠、富田理生、荻野みどり、高山真樹、真賀田サヤ、竹下かおり、平井千尋、下尾仁、鈴木ただし

監督■奥村 盛人
1978年 岡山県生まれ。高知県の地方紙の社会部・地方部記者として8年間勤務し、31歳の春に映画制作を志して上京。2010年、映画美学校フィクションコースを卒業後、同校の仲間たちと本作制作に取り掛かる。在学中、16ミリフィルムの修了作品で助監督を務めたほか、35ミリの成人映画の現場などにも参加。本作が初の長編監督作品となる。

<奥村 盛人監督からのメッセージ>
本作では、逆境に負けない人間の強さと逞しさを描くと同時に、土佐の風土や伝統、町の人々の気概までも伝えたいと思いました。自分が実際に見たり聞いたりしたことを、しっかりと見つめ、きちんと描いた作品を作っていきたいです。誰もが知っている大事件よりも、“なんでこんなことしちゃったの?”という小さな事件に惹きつけられます。実はそういう些細な事件にこそ、よく目を凝らしてみると、その土地の問題や社会状況が凝縮されていたりします。そういうバックグラウンドから、その人の人物像までがしっかり見えるよう描ける監督になりたいと思っています。

■『Heart Beat』 監督・脚本:浅沼 直也(あさぬま・なおや)〔2012年制作/113分〕
今を力いっぱい生きること。バスケットボールに賭ける爽やかな青春。
 浩二と勇太は幼い頃からの親友。高校でバスケットボール部に所属しているが、試合はいつも連敗して、すっかり負け癖が付いている。そんな中、やはり幼なじみでバスケ部のマネージャーをやっていた佳代がアルコール依存症で入院していた母親と暮らすため退部してしまう。一方、バスケ部は強豪・茅ヶ崎東高と交流試合を行うことになり、浩二と勇太は練習に励む。そんな二人だが実はどちらも佳代に思いを寄せていた。気持ちを表せないでいるうちに、性同一性障害に悩むクラスメイト・みなみが佳代に告白してしまう。みんなの気持ちが揺れ動く中、試合の日は迫ってきていた…。
○出演:石橋杏奈、斉藤慶太、飯島英幸、來河侑希、吉岡祐、マギー司郎、いしのようこ、柳憂玲

監督■浅沼 直也
長野県出身。
脚本家・我妻正義氏に師事、若干19歳で深夜ドラマデビュー。
『えすけーぷ、風呂む』が第3回TSSショートムービーフェスティバルで準グランプリを獲得。現在、仲間と共に映像制作団体「Altan Cinemas」を立ち上げ、活動を行っている。

<浅沼 直也監督からのメッセージ>
脚本家としてスタートし、自分が書いたものが演出家によってカタチになっていくことはとても嬉しいことでしたが、その一方で、自分なりのヴィジョンで描いてみたいという欲求から、本作が生まれました。主人公が直面する厳しい現実とはかない夢とを見つめることで、青春の光と影を浮き彫りにするというストーリーが生まれました。自ら脚本を書き、映像化することにより、題材となるものの選定の大切さを上手く引き出し、また皆が知っている身近なものでありながら、あまり深くは知らないもの、そういうものの良さを引き出しながら、今後も人間だからこそ感じる心の痛みや、その時に抱く感情の揺れを描くことを大切にしたいと思っています。

明日22日のクロージングセレモニーで、コンペティション部門の各賞が発表されます。国内3作品は世界の強豪たちとの中で、どのような結果となるでしょうか?上映後の観客による作品に対するアンケート結果でも各作品に対して、称賛のメッセージが多く届けられています。それぞれの監督が、長編初監督作品にて、脚本も担当しています。今後の活躍がとても楽しみな3人の監督から目が離せません。

【SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2012(第9回)クロージングセレモニーおよび表彰式】
  ■日時&会場  : 2012年7月22日(日) 11:00~ SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール
  ■公式ウェブサイト: http://www.skipcity-dcf.jp/

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